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意外と知らない労働法② 労働契約時に気をつけること

知っているようで意外と知らないことも多い労働法。労働者にとって「労働法を知る=自身の権利を守る」ことに繋がり、知っていると役立つことも多い重要な法律です。
2回目となる今回は、「労働契約に関する労働法」について書きました。

労働契約を締結するときのルール

みなさんが転職活動されるとき、求人票で仕事内容や給与、勤務地や福利厚生などの諸条件をチェックして、自分の希望に合う条件の企業を探しますよね。

しかし、いざ実際に入社してみたら、求人票や面接で伝えられた条件とは全く異なっていた、なんてことが起きたら一大事です。このような事態を防ぐため、労働法では労働契約を結ぶ際、使用者(企業)が労働者に労働条件を明示することを義務付けています(労働基準法第15条1項)。

また、労働条件の中でも特に重要な次の項目については、原則として書面による交付が必要です。ただし、労働者本人が希望した場合は、電子メールやメッセンジャーなど出力して書面を作成できる手段による明示も認められています

1.  契約期間(有期 or 無期)
2.  就業場所および業務内容
3.  始業時間・終業時間
4.  残業の有無
5.  休憩時間
6.  休日・休暇
7.  交替制の場合、就業時転換に関する事項(交替期間、交替順序など)
8.  賃金の決定、計算および支払い方法、締切りおよび支払い時期
9.  退職に関する事項(解雇事由を含む)

明示義務のない労働条件についても、できる限り書面で確認する必要があると定められています(労働契約法第4条2項)。

労働契約を結ぶことによって、使用者は「労働契約で定めた賃金を支払う」義務を負いますが、一方で労働者も「使用者の指示に従って労働する」義務を負うことになります(労働契約法第4条2項)。

労働契約の禁止事項

もし退職ペナルティとして罰金が労働条件に含まれていたら、転職はおろか何か退職したい事情があっても退職できなくなってしまいますよね。

労働法では、労働者が不当に使用者に拘束されることのないよう、労働契約の締結時に使用者が契約に盛り込んではならない条件も定めています。

労働者が労働契約に違反した場合に違約金を支払わせることや、その額をあらかじめ決めておくこと(労働基準法第16条)

例えば、「3年未満で退職したら罰金100万円」「備品の破損は3万円」などとあらかじめ決められていたとしても、労働者はそれに従う必要はありません。しかし、この法律はあらかじめ賠償額を定めておくことを禁止するためのものであり、労働者の責任(故意または不注意など)により発生した損害についての賠償請求を禁じたものではありません。

労働することを条件として労働者にお金を前貸しし、毎月の賃金(給与)から一方的に天引きして返済させること(労働基準法第17条)

借金によって強制的に労働させたり、退職を妨げたりするのを防止しています。また、労働法では「賃金は、通貨で、直接労働者にその全額を、毎月1回以上、一定の期日までに支払わなければならない」(労働基準法第24条)とも定めています。

労働者に強制的にお金を積み立てさせること(労働基準法第18条)

社内預金制度など、労働者の意思に基づき賃金の一部を会社に委託することは一定の要件のもとで許可されています。しかし、社員旅行費など労働者の福祉のためであっても、強制的にお金を積み立てさせることは禁止されています。

*労働契約に関するルールが守られていないと思ったときは、労働基準監督署や総合労働相談コーナーでご相談可能です。

面接でこんなこと聞かれてませんか?

採用面接で家族構成や住宅環境、愛読書など自身の適性・能力とは関係ない事項について尋ねられた経験はありませんか?

労働法では、採用活動などで労働者の個人情報を収集する場合、募集ポジションの業務遂行に必要な範囲内で収集しなければならないと定めています(職業安定法第5条の2)。

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具体的には上記のような事項が不適切とされています。もし選考中の企業などでお心当たりがある場合、最寄りのハローワークでご相談できます。

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